歯並びがデコボコですと、歯ブラシの毛先が届きにくく、磨き残しができやすくなります。そのため、虫歯や歯周炎の原因になることがあります。
胃や腸で食べ物を消化し、栄養として体の中に取り込むには、口の中で唾液と一緒に飲み込むことが大切です。しかし、かみ合わせがよくないとしっかり噛めないだけではなく、唾液の量が減って消化されにくいまま飲み込むことになります。
あごや肩の筋肉に無理な力がかかることで頭痛や肩こりの原因となります。
受け口や開咬だと、サ行やタ行の発音がハッキリしなくなることがあります。
歯並びは様々な要因により変化しますが、最近目立つのは、八重歯です。
以前、八重歯は、日本ではかわいらしさの象徴でもありました。しかし、欧米では八重歯は好まれません。
欧米の独特の文化にあるドラキュラを連想させてしまうからです。そして今日本でも歯並びへの意識は変化しつつあります。
八重歯の傾向の原因としては、食生活にあるでしょう。西洋の文化が日本に入る前は、日本の食卓には噛み応えのある食べ物がたくさんテーブルを囲んでいました。おやつに煮干をたべることもあったくらいです。
ところが今はどうでしょう。
10回も噛まずに飲み込めてしまう食べ物で溢れています。子供の好きな食べ物の代表として、ハンバーグ、スパゲッティ、オムライスがありますが、これらは噛む力を必要としないものばかりです。 おやつも同様です。ポテトチップス、クッキー、チョコレート、ケーキ、プリン・・・挙げれば切がないですが、どれも柔らかいものばかりです。
小さい時、ご両親や学校の先生に「よく噛んで食べなさい」と注意された経験のある方も多くいらっしゃるかと思います。その時は、何のために噛むのか、その大切さを理解していなかったかもしれませんが、「噛む」ということは歯にとって、またその他の体調をも左右する、とても 大切な行為なのです。筆者も矯正歯科で知識を得た今、「噛む」ということの大切さを痛感しています。
このようなことが起こる原因とは?
例をあげましょう。
元々、人間の歯は親知らずを含め、30本あります。30本あったのも必要であったから、その本数あったわけです。
ですが最近は、埋まって顔を出さない親知らずや、又少し顔を出していても虫歯になり やすいという理由で、抜歯が必要とされる親知らずが多いのが現状です。
さらに驚くのは元々親知らずを持たない人も増えつつあります。
人間の身体は順応力があるため、柔らかい食べ物が増えてきたことにより、年月を 経て、顎が小さくなり、使われない歯と身体が認識し始めたため、今では抜歯されるこ とが当然のようになっているのです。
日本人の顎もどんどん小さくなってきているため、親知らず以外の歯が正常に生える スペースが無くなってきているのです。
それが原因で八重歯として、歯が窮屈に生えてくる傾向にあるわけです。
歯科矯正のメリットとはなんでしょうか? 実は歯並びとは、審美面だけではなく、健康面にも良い影響があるとされています。
咬み合わせが改善されることにより、虫歯を作る環境が大幅に軽減されます。というのは、ハミガキが行いやすい口腔環境になることで、虫歯及び歯肉炎をハミガキによって回避しやすくなります。
又、咬み合わせが良くなることにより唾液の分泌も良くなり、その唾液が自然と口腔内をきれいにしようと自浄効果が発揮するためです。
唾液は口臭予防にも良く、大切な役割を持っていることがわかります。
咬み合わせが良くなることで、消化が良くなります。
それは先ほどお話した唾液の作用が大きく関係します。
栄養が体内に効率よく吸収されるためには、胃や腸で食べ物を消化されることが必要ですが、唾液の量が正常に分泌されることにより、しっかり噛み砕かれた食べ物が消化されやすい状態で喉の奥へ流れ込むのです。
最近では、歯に対しての審美意識が以前よりはるかに大きくなったこと、又昔よりも歯科矯正の治療技術も進化し、以前よりもはるかに 治療においての患者さんの負担が減ったことにより、歯科矯正のニーズも増えております。現在治療されている方も多いと思います。
一般歯科でも歯科矯正の治療を行っている歯科は多いですが、では矯正専門歯科でのメリットはどのようなことがあげられるでしょうか?
矯正歯科医として、治療の症例件数が多く、経験を重ねているからこそ、安心して治療を受けられることがメリットであると思います。
みなさん、一人一人個性があるように、歯にも人それぞれ個性があり、歯並びも様々です。中には、先天的な問題を抱えて来られる患者 さんもいらっしゃいます。その中で、経験を重ねた医師に治療してもらうほうが、安心感が生まれるかと思います。
もう一つは、一般歯科では、常に矯正担当の先生が常医しているとは限りませんが、矯正専門歯科であれば、なにかお口の中で、気になる変化や不具合があったときも、ご連絡して頂ければ、すぐに対応できる ということです。
実際に、治療の経過において、歯が良い方向に動きはじめると、気になる症状が出てくることも少なくありません。
日常生活の中で何かの拍子に矯正装置に不具合が生じてしまうこともありますし、歯が並んでくると、ワイヤーが口腔内のどこかにあたって、 不快感を感じたりなど・・・
そんなとき、すぐに対応できるのがもう一つのメリットです。